メイクアップは楽しいけれど、時々メンドクサイ…。
化粧しなくてもキレイな美肌がほしい!
全女性の憧れ・すっぴん美肌を手に入れるためには、毎日のスキンケアがとっても大切。
今回は、基本から肌質・年代別に分けた、おすすめのスキンケア方法をたっぷりと解説します。

- ■この記事の監修者
- ■美容皮膚科医 木村なお先生
- 久留米大学医学部卒業。学生時代に自身もお肌トラブルに悩んだ時期があり、美容皮膚科で治療を受けたことがある。その経験を通して、外見のお悩みの解決が日々の幸福度を上げると実感し、美容医療に興味を持つようになった。現在は、美容皮膚科医として日々診療において美肌作りをサポートしている。
正しいスキンケア方法
まずは、基本の正しいスキンケア方法から解説します。
アイテム別に、役割とその使用方法を説明していきますので、日々のスキンケアを見直してみてくださいね。
メイクを落とす
クレンジングの役割
クレンジングは、日中のメイクアップを落とす 役割をしています。
ファンデーションやアイシャドウなどのメイクは、毛穴づまりや肌荒れの原因となるため、まずはしっかりとメイクを落としてあげましょう。
クレンジングを使う理由は、肌を痛めずにメイク汚れを落とすためです。
ミネラルファンデーションなど洗顔で落とせるコスメを除いて、基本的にはクレンジングでメイクを落としましょう。
なお、ウォータープルーフ・皮脂プルーフのアイメイクには、専用のアイメイクリムーバーをプラスします。
正しいクレンジングの方法
十円玉大(または、商品の使用方法に記載されている適量)のクレンジング料を手にとります。
量が少なすぎると、手の摩擦で肌を傷つけてしまうため、全顔にたっぷりなじむ量を取りましょう。
おでこ、鼻の頭、両頬、顎、目元の6カ所に分けて、少しずつやさしくなじませます。
このとき、しっかりメイクを落とそうとゴシゴシ強い力で擦るのはNG。
指の力を使わなくても、十分な量のクレンジングをメイクになじませれば、メイクは落とせます。
コツは両手の人差し指・中指・薬指3本の腹を使うこと。
力をいれずにクルクルとクレンジングをメイクに絡ませましょう。
肌の汚れを落とす
洗顔料の役割
洗顔は、日中・就寝中に分泌した余分な皮脂や汚れを落とす役割をしています。
クレンジングでメイクを落としたあとは、そのクレンジング料が毛穴の中や肌に残らないように洗い流す目的も持ち合わせています。
正しい洗顔の方法
一円玉大の量の洗顔料を手に取り、しっかりと泡立てます。
キメの細かい泡が立ったら、おでこ、鼻の頭、両頬、顎の5カ所に泡を置き、少しずつ顔全体に伸ばしていきます。
クレンジング同様、擦らないことがポイント。
特に洗顔は、泡の力で汚れを浮かして落とすことができるため、泡を乗せたあとは少しなじませる程度でOKです。
化粧水のなじみを高める
導入液の役割
ブースターとも呼ばれる導入液は、洗顔後の肌に使用することで、そのあとの化粧水や美容液が肌になじみやすくなる効果を持っています。
必須アイテムではありませんが、より美肌を求めるならぜひプラスしたいアイテムです。
正しい導入液の使用方法
導入液は、洗顔後の汚れが落ちた肌をそっとタオルドライしたあとに使用します。
おおよそ一円玉大(または顔全体に行き渡る適量)を手にとり、おでこ、鼻の頭、両頬、顎の5カ所に置きます。
外側に向けてそっと全顔になじませたら、肌を手のひらでやさしく抑えてあげましょう。
美肌成分が、しっかりと角質層になじんでくれます。
肌に水分を与える
化粧水の役割
化粧水には、洗顔後の乾燥しがちな肌を保湿するほか、毛穴をひきしめキメを整える役割を持っています。
正しい化粧水の使用方法
十円玉大の化粧水を手にとり、顔全体に広げます。
このとき、大量にバシャバシャと化粧水をかける方法もありますが、肌が吸収できる水分量は決まっているため、顔全体に行き渡る適量で十分です。
顔全体に化粧水を塗ったら、導入液同様、肌を手のひらでやさしく抑えてあげましょう。
普段のケアにプラスワン
美容液の役割
美容液は、美肌成分を化粧水よりもたっぷりと含んだセラムです。
美白・アンチエイジング・保湿など、それぞれの美容液が肌悩みに特化しています。
正しい美容液の使用方法
美容液は、化粧水がしっかり肌になじんでキメが整ったあとに使用します。
一円玉大の量(または適量)を手にとり、おでこ、鼻の頭、両頬、顎の5カ所に置きます。
そっと顔全体になじませたら、導入液や化粧水同様、肌を手のひらでやさしく抑えてあげましょう。
また、アイケア美容液など部分ケアタイプは、顔全体ではなくそのパーツのみ使用します。
肌の水分を閉じ込める
乳液・クリームの役割
スキンケアの仕上げとなる乳液とクリームは、化粧水・美容液がなじんだ肌にフタをするような役割を持っています。
乳液やクリームに含まれる油分が、不足している皮脂の代わりとなって肌の上に薄いオイルの皮膜をつくり、肌が乾燥するのを防ぎます。
正しい乳液・クリームの使用方法
化粧水や美容液といった水ベースのスキンケアがしっかりと肌になじんだら、最後に乳液やクリームでフタをします。
豆粒大の量(または適量)を手にとり、おでこ、鼻の頭、両頬、顎の5カ所に置きます。
乳液やクリームは、多く塗りすぎると毛穴づまりやニキビの原因となるため、顔全体になじむ量で十分です。
そっと顔全体になじませたら、今までのスキンケア同様、肌を手のひらでやさしく抑えてあげましょう。
肌質別のスキンケア方法
さて、これまでは基本のスキンケア方法をお伝えしましたが、私たちの肌質は人それぞれ違います。
乾燥肌、脂性肌、混合肌といったように、肌質によって合うスキンケア方法は変わってくるのです。
次は、肌質別・おすすめのスキンケアのコツをご紹介しましょう。
普通肌
まずは、健康な普通肌の方です。
特に化粧品で刺激を感じたり肌荒れすることのない方、乾燥も過剰な皮脂分泌によるテカリもない方がこれに該当します。
普通肌の方は、先ほどお伝えした基本のスキンケアをベースに行いましょう。
選ぶ化粧品は、自分の肌に合うものであれば、お気に入りの使用感・香りといった点からチョイスしてOKです。
乾燥肌
次は、乾燥肌の方です。
肌にカサつきを感じたり口元・頬などに粉をふく方、目元や頬の細かいちりめんジワが気になる方がこれに該当します。
乾燥肌の方は、肌荒れしやすい敏感肌の特徴もあわせ持っている方が多いです。
乾燥肌のスキンケアは、保湿を重点的に行いましょう。
化粧水・美容液は、ヒアルロン酸やプロテオグリカンなど保湿成分がたっぷり入ったものを選びましょう。
洗顔料・クレンジングは、肌にやさしいタイプをチョイスします。
仕上げは、乳液よりも油分の多いクリームを使いましょう。
脂性肌
次は、脂性肌の方です。
おでこや鼻などTゾーンを中心に顔全体がテカる方、毛穴の黒ずみやニキビができやすい方がこれに該当します。
脂性肌向けのスキンケアのコツは、皮脂分泌を抑え、油分を軽めにすることです。
化粧水・美容液は、収れん作用・皮脂分泌抑制・抗炎症作用のあるものを選びましょう。
洗浄力のおだやかな洗顔料・クレンジングは、十分に皮脂を落とせない可能性がありますが、洗浄力が強すぎるものもまた、皮脂を取りすぎて余計に皮脂を分泌させることがあります。
洗浄力があり、肌にもやさしい石けんがおすすめです。
仕上げは、乳液か油分の少なめなクリームを使いましょう。
混合肌
次は、混合肌の方です。
皮脂腺の多いTゾーンはテカるが頬や口元・目元は乾燥する、というようにパーツによって肌質が変わる方がこれに該当します。
混合肌のスキンケアのコツは、パーツごとに乳液・クリームといった油分の量を変えることです。
Tゾーンは油分を少なめに、頬や口元・目元はたっぷりと塗ってあげましょう。
なお、テカるパーツもまた保湿はとっても重要。そのため、化粧水・美容液の量はどちらも同じ量でOKです。
余裕のある方は、Tゾーンとその他でスキンケアアイテムを変えてみてはいかがでしょうか。
敏感肌
最後は、敏感肌の方です。
合わない化粧品を使うとピリピリと肌が刺激を感じたり、肌が荒れてしまったりする方がこれに該当します。
敏感肌の方は、乾燥の悩みもあわせ持っている方が多いです。
乾燥肌のスキンケアは、「とにかく自分の肌に合うこと」を重要視しましょう。
敏感肌の方は、化粧品の成分に肌が反応して荒れたり刺激を感じます。
しかし、同じ敏感肌でも合う成分・合わない成分は変わります。
そのため、まずは事前にパッチテストを行なって、合うものをチョイスしましょう。
「皮膚科医監修」「敏感肌用」ブランドが、敏感肌でも問題なく使えることが多いです。
成分では、皮膚のバリア機能を改善する、セラミド入りのものがおすすめですよ。
年齢別のスキンケア方法
さて、ここまで肌質別のスキンケア方法をご紹介しましたが、肌質以外に年齢によっても合う・合わないスキンケアがあります。
肌の状態が変わる年齢別に、おすすめのスキンケア方法を解説します。
20代
まずは20代のスキンケアから見ていきましょう。
水分・油分ともにたっぷりな、ハリ・ツヤのある若々しい状態を保っている20代の肌。
20代前半の方は、コラーゲンやエラスチンなど美肌成分を補う必要はありません。
20代は、とにかく保湿力の高い化粧水・美容液でうるおいケアを重点的に行いましょう。
油分は、乾燥気味の方はクリーム、脂性肌寄りの方は乳液がおすすめです。
25歳以降は、少しずつコラーゲンやエラスチン、セラミドなどが減っていきます。
ファーストエイジング美容液や導入液のプラスで、早めのケアを行いましょう。
セラミド、コラーゲン産生促進成分が配合されたものがおすすめです。
油分も減少していくため、乳液ではなくクリームでしっかりと補ってくださいね。
30代
30代は、一番肌に変化を感じる年代。
コラーゲンやセラミド、油分が減り、目元やほうれい線のシワが少しずつ目に見えてくる頃です。
しっかりとエイジングケアをしていきましょう。
30代以降のスキンケアのコツは、クレンジング・洗顔を変えること。
肌にやさしいクレンジングクリームや、アミノ酸系の洗顔で、肌のダメージを減らすことが大切です。
化粧水・美容液は、保湿・アンチエイジング・ターンオーバー促進に特化したものを使いましょう。
油分は、オイルが多めのクリームがおすすめです。
40代
シワや毛穴のたるみが目立ちがちな40代のスキンケアは、プチプラからの卒業がテーマ。
美容液やクリームだけではなく、クレンジング・洗顔料から化粧水まで、今までよりも少しランクアップしてみてください。
肌を若々しく保つ、コラーゲン・エラスチン・セラミドの産生促進に加え、抗酸化作用の成分も取り入れましょう。
抗酸化作用成分は、細胞に悪さをする活性酸素を除去し、老化を防いでくれます。
おすすめの抗酸化・アンチエイジング成分は、ナイアシンアミドやピクノジェノール、アスタキサンチンです。
50代
50代以降は、基本的には40代のスキンケアを続けていきましょう。
アンチエイジング成分がたっぷり配合された美容液やクリームで、朝晩丁寧にケアします。
シワや、特に目の下のたるみが気になる50代は、リフトアップ美容液やアイクリームがおすすめです。
ヘビの毒に構造が似たシンエイクや、FGF、プラセンタといったシワ・たるみに効く成分が入ったものを使ってみてくださいね。
また、ビタミンC誘導体入りのもので、シミのケアもプラスさせてあげましょう。
まとめ
今回は、美肌になれるスキンケア方法を、基本から肌質・年代別に分けてご紹介しました。
自分の肌や悩みにあったスキンケア方法は見つかりましたか?
急にすべてのアイテムを変える必要はありません。
少しずつできる範囲でいいので毎日のスキンケアに取り入れて、美肌を目指しましょう。