シートマスクは、手軽で簡単に使える美容アイテムです。
もしかしたら、毎日使っている人もいるかもしれませんね。
しかし、シートマスクの使い方を間違えてしまうと、かえって逆効果になってしまい、肌トラブルにつながることがあるのです。
実は、シートマスクを毎日使うことはNGなのです。
シートマスクを正しく使うことで、なりたい美肌に一歩近づけます。
この記事では、シートマスクの効果や正しい使い方について紹介します。

- ■この記事の監修者
- ■美容皮膚科医 木村なお先生
- 久留米大学医学部卒業。学生時代に自身もお肌トラブルに悩んだ時期があり、美容皮膚科で治療を受けたことがある。その経験を通して、外見のお悩みの解決が日々の幸福度を上げると実感し、美容医療に興味を持つようになった。現在は、美容皮膚科医として日々診療において美肌作りをサポートしている。
目次
シートマスクのスキンケア効果とは?
シートマスクには、化粧水や美容液成分などがたっぷり含まれています。
シートマスクを肌の上に乗せて、決められた時間置いておくことによって、肌がふやけて成分が浸透(※角層まで)しやすくなります。
また、シートマスクをつけることで肌が密閉されるため、集中的に肌に潤いと美容成分を届けることができるのです。
化粧水や美容液を手でつける場合はムラができやすいですが、シートマスクは顔全体に密着するため、より効率よく潤いを与えることができます。
シートマスクで水分をしっかり補給して潤いを維持できると、肌のキメが整ってメイクのノリも良くなります。
シートマスクには、保湿成分や美白成分などが配合されたものがあるため、自分の肌悩みに合うものを選びましょう。
美容成分を多く含んだものは、特別な日のスペシャルケアにおすすめです。
シートマスクを毎日使うのは逆効果?
シートマスクは、効率よく肌に潤いやハリを与えてくれるので、「毎日お気に入りのシートマスクでパックしたい!」と思う方も多いかもしれません。
ですが、シートマスクを毎日使うと、かえって乾燥やニキビなどの肌トラブルを招く可能性があります。
なぜシートマスクを毎日使うと、肌トラブルが起こることがあるのか解説します。
シートがこすれて肌へのダメージに
シートマスクをつけている間、顔を動かすとシートマスクと肌がこすれて摩擦が生じます。
肌が摩擦による刺激を受けると、角層が剥がれやすくなってバリア機能の低下につながる可能性があるのです。
バリア機能には、肌の潤いを保つ働きや、外部刺激から肌を守る働きがあります。
肌のバリア機能が低下すると、潤いが逃げやすくなり、乾燥や肌荒れが起こりやすくなります。
シートマスクを毎日使うと、その分摩擦による刺激を受けてしまい、肌がダメージを受けやすい状態になってしまうのです。
水分の与えすぎでバリア機能が低下
成分が凝縮されているシートマスクを毎日使用して、角層に過剰に水分を与えると、肌がふやけて水分バランスが乱れてしまう可能性があります。
水分の与えすぎでバリア機能が低下すると、外部からの刺激を受けて肌荒れが起こりやすくなってしまうのです。
また、バリア機能が低下すると、肌の水分が蒸発しやすくなって乾燥の悪化につながる可能性もあります。
正常なバリア機能を維持するためにも、シートマスクを毎日使うことは控え、肌の水分と油分のバランスを保つことが望ましいです。
栄養の過剰摂取でニキビができる
シートマスクには、美容成分が豊富に含まれているアイテムがあります。
美容成分を多く含んだシートマスクを毎日使うと、栄養過多となって肌の力の低下につながる可能性があるといわれています。
肌の代謝が悪くなってしまうと、ニキビができることもあるのです。
また、シートマスクによっては、防腐剤が含まれたものや刺激が強い成分が含まれているものがあります。
肌に合わない成分が含まれたシートマスクを毎日使うと、肌への刺激になって肌トラブルが起こりやすくなることがあるのです。
週1~2回のスペシャルケアが理想
「もっとキレイになりたい!」と思ってシートマスクを使うなら、シートマスクの使用頻度に注意しましょう。
毎日使ってはいけません。
希望の使用頻度に合わせて、適切なシートマスクを選ぶことができると、より肌荒れを防ぐことができます。
美容液が含まれていて、高い美容効果が期待できるシートマスクは、毎日ではなく週に1~2回程度の使用がおすすめです。
デートなどの特別な日の前日や、特に肌荒れが気になる日のスペシャルケアに活用しましょう。
シートマスクを毎日使いたい方は、化粧水の代わりに毎日使うことを前提として作られたシートマスクを選びましょう。
敏感肌の方は、低刺激性で敏感肌向けに作られているシートマスクがおすすめです。
シートマスクを選ぶ際は、シートマスクの特徴や成分をよく確認した上で、希望の使用頻度に適したものを選びましょう。
敏感肌で年齢サインが気になる方には、セルピュア メディトリートメントマスクがおすすめです。
セルピュア メディトリートメントマスクは、皮膚の専門家が監修したアイテムで、ヒト幹細胞培養液やフラーレン、3種類のヒト型セラミドなどが配合されています。
意外と知らない!シートマスクのNG習慣
シートマスクを使う際、「もっと効果を高めたい!」と思って長時間つけたり、シートマスクを冷やして使ったりするなど、自己流の使い方をしていませんか?
その使い方は間違っている可能性があります。
シートマスクを間違った方法で使い続けると、理想の美肌から遠ざかってしまうかもしれません。
ここでは、シートマスクの間違った使い方を3つ紹介します。
つけたまま長時間放置する
シートマスクは、乾きやすい素材で作られています。
シートマスクに成分が多く含まれていたとしても、顔につけてから長時間放置すると、シートマスクが乾いてしまいます。
シートマスクが乾いた状態のまま肌の上で放置すると、シートが肌の水分を奪ってしまい、乾燥の原因につながることがあるのです。
シートマスクを使う際は、必ずパッケージを見て指定時間を確認しましょう。
肌の乾燥を防ぐために、決められている指定時間を守って使ってください。
入浴中に使用する
入浴中は体が温まるため、毛穴が開いて汗がでやすくなります。
シートマスクを入浴中につけてしまうと、シートマスクに含まれている美容成分が浸透せず、汗と一緒に流れてしまうため効果を実感しにくくなってしまのです。
また、入浴中にシートマスクをつけると、皮脂がうまく排出されずに肌に残ってしまい、雑菌が繁殖しやすい状態になってしまいます。
肌に潤いを与えて健やかに保つために、シートマスクは入浴後に使うようにしましょう。
冷蔵庫で冷やして使う
シートマスクを冷蔵庫で冷やしてから肌の上に乗せると、毛穴が引きしまってしまい成分が浸透(※角層まで)しにくくなってしまいます。
また、冷蔵庫にシートマスクを入れておくと、冷蔵庫から取り出す際の温度差によって、シートマスクに含まれている成分が壊れてしまう可能性があるのです。
シートマスクをより効果的に使うためには、シートマスクを常温で保存しておき、入浴後など体が温まっていて毛穴が開いているときに使うことをおすすめします。
美肌をうながす♪シートマスクの正しい使い方
美肌に近づくためにシートマスクを使うなら、正しい使い方をすることが大切です。
シートマスクを正しい方法で使うことで、成分が肌に浸透(※角層まで)しやすくなり、より効率よくケアできます。
実はシートマスクの効果を高めるためには、シートマスクをつける前のスキンケアも必要です。
ここでは、シートマスクをつける前に必ずしてほしいことと、シートマスクの正しい使い方について詳しく解説します。
①使用前にしっかり洗顔
シートマスクをつける前に、クレンジングや洗顔をして顔の汚れを落としましょう。
汚れや余分な皮脂をしっかり落としておくと、シートマスクに含まれている成分がより浸透(※角層まで)しやすくなるのです。
シートマスクには朝用のものがありますが、朝用のシートマスクで顔の汚れを落とすことはできません。
洗顔をせずにシートマスクをつけてしまうと、汚れが毛穴に入ってしまう可能性があります。
シートマスクの成分の浸透(※角層まで)を良くするために、パックをする前は必ず洗顔をしましょう。
②いつものスキンケアで肌を整える
洗顔をしたら、シートマスクをつける前に化粧水を使って肌を整えましょう。
予め肌に化粧水をつけて保湿することで、シートマスクに含まれている成分がより肌に浸透(※角層まで)しやすくなります。
特にスペシャルケア向けのシートマスクによっては、化粧水の役割をもたないものがあるため、シートマスクをつける前に化粧水で潤いを与えることが大切です。
化粧水は、目や口などシートマスクで覆われない部分にもしっかりつけて保湿しましょう。
③指定時間を守ってシートマスクをお肌に密着
化粧水で保湿をしたら、シートマスクを肌の上に乗せます。
シートマスクは、優しく引っ張りながら肌に密着させることで、隙間を減らして顔全体をケアできます。シートマスクをつけるときは、空気が入らないように注意しましょう。
シートマスクをつけたら、パッケージなどに記載されている指定時間を守って放置します。
指定時間より長く放置してしまうと、シートマスクが乾いて肌が乾燥しやすくなります。
肌に与えた潤いを保つために、シートマスクは必ず指定時間を守って使用しましょう。
④最後は乳液やクリームでフタをしよう
シートマスクには、化粧水や美容液のような役目があっても、乳液やクリームのような水分を閉じ込める機能はありません。
シートマスクを使った後に乳液やクリームをつけないと、水分が蒸発してしまって潤いが減ってしまう可能性があります。
シートマスクを指定時間放置してはがした後は、最後に乳液やクリームでフタをして、肌の乾燥を防いで潤いを保ちましょう。
肌の潤いをキープできると、肌を整えて健やかな状態を維持しやすくなります。
お悩み別!あなたに合ったシートマスクの選び方
シートマスクは、美白有効成分が配合されたものや、肌荒れ対策ができるものなど様々な種類があります。
シートマスクを選ぶ際は、パッケージに記載されている成分や特徴をチェックして、自分の肌悩みや目的に合うアイテムを選びましょう。
ここでは、美白やニキビ、毛穴が気になる方にシートマスクの選び方について紹介します。
美白
日焼けによるシミやそばかすを防ぎたい方は、厚生労働省の認可を受けている美白有効成分が配合されたシートマスクがおすすめです。
美白有効成分には、次のような成分があります。
- ビタミンC誘導体
- アルブチン
- トラネキサム酸
- プラセンタエキス
- 4MSK
シートマスクを選ぶ際は、上記のような美白有効成分が配合されていて、「美白」や「医薬部外品」と記載されているかチェックしましょう。
また、肌の乾燥によるくすみが気になる方は、セラミドやヒアルロン酸などの保湿成分が配合されたシートマスクを選ぶことをおすすめします。
ニキビ
繰り返すニキビで悩んでいる方は、抗菌成分や抗炎症成分などが配合されたシートマスクを選びましょう。
具体的には次のような成分があります。
- サリチル酸
- グリチルリチン酸ジカリウム
- アラントイン
他にも、ビタミンC誘導体やトラネキサム酸などが配合されているものもおすすめです。
乾燥によるニキビが気になる方は、セラミドやヒアルロン酸などの保湿成分が配合されたシートマスクを使い、肌に潤いを与えて乾燥を防ぎましょう。
毛穴
乾燥による毛穴で悩んでいる方は、セラミドやヒアルロン酸などの保湿成分が配合されているシートパックでケアをして、肌を整えることをおすすめします。
シートマスクには、炭成分が練りこまれていて肌を引きしめる効果が期待できるものや、毛穴の汚れを吸着するものがあります。
また、外したシートマスクで肌の表面を拭き取ることで、角質ケアができるものもあります。
自分の毛穴の悩みに合わせて、適切なシートマスクを選びましょう。
シートマスクの効果をUPさせる方法は?
みなさんはシートマスクを使うとき、どのようなタイミングでつけていますか?
シートマスクは、使うタイミングや使い方を工夫することで、成分の浸透アップが期待できます。
ここでは、シートマスクの効果をアップさせるためには、どのような工夫をしたら良いのか紹介します。
より効果的な使い方をして、理想の美肌に近づきましょう。
パックのタイミングは入浴後がベスト
シートマスクを使ってパックをするなら、入浴後の体が温まっているときがおすすめです。
入浴後は、血行が良くなっていて毛穴が開いているため、シートマスクの成分がより浸透(※角層まで)しやすくなります。
また、入浴後は肌の水分が蒸発しやすいですが、入浴後すぐにシートマスクでパックすることで、乾燥を防いで肌に潤いを与えることができます。
夜の入浴後ではなく、朝や日中にシートマスクを使いたいときは、予めレンジで温めた蒸しタオルを使って肌を柔らかくしましょう。
ラップやシリコンマスクでうるおいを閉じ込めて
シートマスクでパックをする際に上からラップで覆うと、シートマスクをより肌に密着させることができ、スキンケア効果が高まります。
ラップをつけるときは、必ずラップの鼻や口があたる部分に穴を開けてからつけてください。
また、ラップではなく、100円ショップなどで売っているシリコンマスクを活用してもよいでしょう。
シートマスクの上からラップやシリコンマスクをつけることで、シートマスクに含まれている美容液が垂れることを防いだり、水分の蒸発を防いだりすることができ、より効率よくケアできます。
まとめ
シートマスクは、肌に集中的に潤いを与えることができるアイテムです。
自分の肌悩みに合う成分が配合されているシートマスクを選び、正しい方法で使うことができると、肌を整えて健やかな状態を維持できます。
何度も繰り返しますが、シートマスクを毎日使うことはお肌にとっては逆効果です。
保湿成分が配合されたものや、肌荒れを防ぐ成分が配合されたものなど、様々な種類のシートマスクを常備しておくと、肌の状態に合わせて、好きなときにスペシャルケアできます。
この記事で紹介した方法を参考にして、お気に入りのシートマスクを使ってケアをしてみてくださいね。